Hibernate入門記 マッピング定義その8 import 要素

Hibernate

よしよし，二日連続となる入門記です．
順番だとこの後は <subclass> 要素や <joined-subclass> 要素の解説が続くのですが，継承関係はスキップしているのでした．心より恥じる．
そして「5.1.15. map, set, list, bag」は「Collections are discussed later.」ということなので，堂々と胸を張って終了です．スキップじゃないですよ，終了です．間違いない．
ということで「5.1.16. import」へと進みます．
遠い昔つまずいたように，Hibernateの問い合わせ中では(テーブルではなく)クラス名を扱います．通常，このクラス名はパッケージ部分を省略した名前を使うことができますが，複数の永続クラスが同じ名前を持つ場合には，完全限定名を使う必要があります．
しかーし，そんな面倒なことしたくない！ という場合もあるでしょう．お試しくらいで作るクラスならともかく，まっとうな製品として作成するクラスだとパッケージ名もかなり長くなると思います．私のところで開発しているものだと，パッケージ名が50文字を超えるものも珍しくはないようです．．． そんなのを含んだ問い合せ文字列なんて，見たくないですよね．
そんな場合に重宝しそうなのが，

  • <import> 要素

です．これを使うと，クラスに「別名」を与えることができるらしいです．
ということで，<hibernate-mapping> 要素の auto-import 属性を true にするよりも，明示的に import して使いましょうとのこと．らじゃ．
その <import> 要素ですが，こいつは <hibernate-mapping> 要素の子要素として記述することができます．そして，以下の属性を持っています．

class
インポートするクラスの完全限定名( <hibernate-mapping> 要素の package 属性で指定したパッケージの場合はクラス名のみでも可)です．これは必須です．
rename
任意の属性で，インポートするクラスの別名を指定します．省略すると，(パッケージによる修飾部分をのぞいた)クラス名が使われます．

簡単っぽい♪


ということで，さっそく使ってみましょう．
面倒なので，テーブルは前回と同じにして，作成した3つのクラス(Model，Name，Main)を次の長ーい名前のパッケージに移動します．

long_long_package_name.mada_mada_tsuzukuyo_doko_made_mo

これくらい長ければ，問い合わせの中に書くのは十分いやになる！ はず！
ということで，Model のマッピングファイル long_long_package_name/mada_mada_tsuzukuyo_doko_made_mo/Model.hbm.xml を次のように修正しました．

<?xml version="1.0"?>
<!DOCTYPE hibernate-mapping PUBLIC
    "-//Hibernate/Hibernate Mapping DTD 2.0//EN"
    "http://hibernate.sourceforge.net/hibernate-mapping-2.0.dtd"
>
<hibernate-mapping auto-import="false" package="long_long_package_name.mada_mada_tsuzukuyo_doko_made_mo">
    <import class="Model" rename="favorite_model"/>
    <class name="Model">
        <id name="id" access="field" unsaved-value="-1">
            <generator class="identity"/>
        </id>

        <component name="name" class="Name" access="field">
            <property name="firstName" access="field"/>
            <property name="lastName" access="field"/>
        </component>
        <dynamic-component name="map" access="field">
            <property name="magazine" type="string"/>
        </dynamic-component>
    </class>
</hibernate-mapping>

そして hibernate.cfg.xml ファイルを，移動した先の Model.hbm.xml を参照するように修正します．

        <mapping resource="long_long_package_name/mada_mada_tsuzukuyo_doko_made_mo/Model.hbm.xml"/>

最後に実行用クラスの問い合せ部分を次のように修正．

            Iterator it = session.find("from favorite_model").iterator();

そして実行！！

 onSave() : Yuri Ebihara, {magazine=CanCam}
 Hibernate: insert into Model (firstName, lastName, magazine, id) values (?, ?, ?, null)
 Hibernate: CALL IDENTITY()
 onSave() : Sayo Aizawa, {magazine=ViVi}
 Hibernate: insert into Model (firstName, lastName, magazine, id) values (?, ?, ?, null)
 Hibernate: CALL IDENTITY()
 onSave() : Naoko Tokuzawa, {magazine=CanCam}
 Hibernate: insert into Model (firstName, lastName, magazine, id) values (?, ?, ?, null)
 Hibernate: CALL IDENTITY()
 Hibernate: select model0_.id as id, model0_.firstName as firstName, model0_.lastName as lastName, model0_.magazine as magazine from Model model0_
 onLoad() : Yuri Ebihara, {magazine=CanCam}
 onLoad() : Sayo Aizawa, {magazine=ViVi}
 onLoad() : Naoko Tokuzawa, {magazine=CanCam}
 Yuri Ebihara, {magazine=CanCam}
 Sayo Aizawa, {magazine=ViVi}
 Naoko Tokuzawa, {magazine=CanCam}

よしっ，サクッと成功です．
これだけかよ！ ってかんじなのですが，これで一応「5.1. Mapping declaration」は終了，区切りがいいので今日はここまでにします．