デジカメ

最近,どこかの日記でこんなお買い物を考えているらしい人を見かけた気のせいが.

個人的にはちょっと微妙な構成に思えたのでコメントしようかと思ったのですが,余計なお世話だよなぁということで通り過ぎたら,もうどこで見かけたか分からない...
そんなわけで (どんなわけで?),別にアドバイスでもなんでもなく,思ったことを勝手に書いてみるテスト.


まず TS-E24mm F3.5L ですが,これはきっと素晴らしいレンズなんだろうな,と思います.L だもの.
でもでも,これを EOS 20D と組み合わせると,焦点距離を 1.6 倍して 35mm フィルム換算で 38.4mm 相当の画角になるらしい.これが微妙.
実はおいら,35mm フィルム時代に Nikon の 35mm シフトレンズを使っていたことがあります.
これは TS-E と違ってシフトのみ可能でティルトはできなかったのですが,建物とかを歪みなく撮りたくて (元建築ウォッチャーなのだ) 入手したわけです.
ところがどっこい,実際に使ってみると 35mm の画角は広角気味の標準という感じで,フィルム面を垂直に保ったまま建物を捉えられるようなシチュエーションはほとんどなかったり.
高層建築は当然だけど,低層の古い洋館なんかでも同様.
建物と距離が取れないとどうにもならんのですが,そんな都合のいい場所はそうそう滅多にはないのです.
もっと広角でないと使い物にならないなぁというのが正直なところ.
ってことで,38.4mm 相当になってしまう TS-24mm と EOS 20D の組み合わせもどうかと思うわけです.
TS-E はシフトだけでなくティルトもできるので,風景なんかで被写界深度をコントロールするのも面白いと思いますが,その場合でも 35mm 相当の中途半端な画角はそれほど魅力的ではない気のせいが.
実際,TS-E24mm が発売されたのは 35mm フィルム時代で,アオリを使うような風景写真ではこれくらいの画角が必要と判断されたのではないかと思います.
そして Nikon のシフトレンズ (PC Nikkor) も 35mm を廃止して 28mm に移行したという現実もあります.


次に EF35mm F1.4L USM ですが,これもまた素晴らしいレンズに間違いはないでしょう.L だもの.
んで,これも焦点距離を 1.6 倍して,35mm フィルム換算だと 56mm F1.4 相当になるわけで,ポートレート (子供でしょうか?) と考えれば悪くない感じ.
なのですが,50mm F1.4 と同等と考えた場合に,定価で 20 万以上という価格はちょっと見合わない気がしちゃいます.
だって,EF50mm F1.4 の定価は 5 万円台なんだもの.こっちは L じゃないとはいえ.


そんなわけで (どんなわけで?),自分だったらこういう構成にした方がいいんじゃないかと思ったり.

EOS 5D はフルサイズの CMOS センサー搭載なので,焦点距離はそのまま.TS-E24mm を 24mm 本来の画角でとして使うことができます.
EOS 5D は EOS 20D よりもかなり高価 (Amazon で約 17 万円差) なのですが,EF35mm F1.4L と EF50mm F1.4 の価格差も大きい (定価で約 15万円差) ので,総額はあまり変わらないのではないかと.
場合によっては EF50mm F1.4 を EF50mm F1.8 (定価 12,000 円!!) にして様子を見るとか.
本来は陳腐化の激しいボディに予算を割くのはイマイチな気もするわけですが,TS-E で風景を撮るという目的があるのなら,こういうのもありじゃないかなぁ.


ちなみにおいらの現役機は Canon EOS Kiss Digital の初代.
でもでも,まるっきり使っていません...
若い頃のように出歩く元気がないのです.買わなきゃよかったよ.