単純と簡単の狭間で。

タイトルはインスパイヤ


近頃は「シンプル」であることを強調したフレームワークが増えてきているようですね.
代表的なのは Click Framework かな?
先日公開された LiQ Container もその方向のようで.
LiQ Container がどのように受け止められるのか,とても興味深いところですが,Click に対しては概ね好意的というか肯定的な反応が多いように見受けられます.


シンプルであるということは,それだけで様々なメリットもたらす,とてもとても重要なものだと思います.
しかし,シンプルでさえあればそれでいいのかというと,必ずしもそうとはいえないのが難しいところ.
シンプル − つまり単純ということですが,この文脈では「フレームワークが単純」ということですよね.
それがフレームワーク上の「アプリケーションの簡単さ」に結びつくならいいのですが,必ずしもそうとはいえないわけで.


単純なフレームワークは理解するのは簡単かもしれない.
しかし,手間が少ないという意味の簡単さはもたらしてくれないかもしれない.
なんてことを,Click のサンプルを見て思ったり (人によっては「コード書いてる感」が味わえて楽しいそうですが).


フレームワーク側でアプリケーションの手間を減らせるものなら減らしてあげたい.
それによってフレームワークは複雑になるかもしれない.
それはトレードオフかもしれない.
もしトレードオフだったらどこでバランスを取るか?


フレームワークを提供する側にも,利用する側にも,いろいろな価値観があるでしょうね.
多少面倒でも単純さを重視する人.
多少複雑でも簡単さを重視する人.
その狭間のどこを自らの立ち位置とするか.
そう考えると,同じ領域に様々なフレームワークが乱立するのは当然のことだし,健全なことなのでしょう.


Seasar2 (っていうか,ひがさん) は,どちらかといえばアプリケーションの手間を減らせることは,できるだけフレームワーク側でやってあげようという方向だと思います.
そこはもちろん単純さとのバランスを考慮する必要があるし,できれば単純さとのトレードオフにすることなく簡単さを実現するようにしていきたいと思ってますけど.