「アスペクト指向技術セミナー」

軽〜くレポート.
案内では新大久保から会場まで徒歩10分という事だったのですが,20分近くかかったような? 暑かった... あんなに距離があると分かっていたらタクシー乗ってましたよ.まったくもう!!
ともあれ時間ぎりぎりで会場に到着すると,まこたんがおいらを発見してくれました.しかも前の方の席をとっといてくれていました.ありがとう!!!!
しかも隣は松田さん,後ろはオレジュさん.いい場所だ.
それにしてもすごい人数です.200人くらいだとか.そのせいか冷房の効きがイマイチ.汗が止まりませんでした.でも時間ぎりぎりだったのですぐさまセミナーの始まりです.


アスペクト指向入門
まずは長瀬嘉秀さんによる AOP の紹介.ぐるりと回転して改ページするスライドが格好いい!!!!
内容としては,「AspectJによるアスペクト指向プログラミング (isbn:4797326387)」の1章と6章の抜粋という感じ (図も例もそのまま) なので,事前に同書を読んでいた人には復習みたいだったかも.


実践アスペクトプログラミング
次に鷲崎弘宜さんによる AOP の詳解.宇宙人が格好いい!!!!(違)
AOP が宇宙人ならハマチは? というまこたんの突っ込みあり.たぶん,もはや人じゃないのだと思う.(^^;
残念なことに,AOP 以前の話 (構造化や OO など) や長瀬さんが紹介済みの AOP の基本的な話に多くの時間が割かれて,詳しい説明はちょっと急ぎ足になってしまいました.このあたりは講演者同士で話が重ならないように調整して頂きたいところ.
また,タイトルには「実践」となっていたものの,あまり実践的な話はなくて,どちらかというと AOP (AspectJ) についての細かな解説という感じでした.
AOP のルーツとして紹介されている情報の中に Gregor Kiczales の名前が.まだ Nifty が盛んだった頃,mack さんに買ってきて頂いた同氏の「The Art of the Metaobject Protocol (isbn:0262610744)」,全然読んでいません... 残念!!!!


現場で使えるAOP
我らがひがさんによる,S2AOPの紹介.なりきりメガネが格好いい!!!!(笑)
200人 (?) を前にして本当にあのメガネをかけるんだもんなぁ.すごいっす.
内容は S2AOP の解説とサンプルの紹介.しかし,S2そのものの説明がなかったので,S2のことを全然知らない人は面食らったかも?
サンプルとして紹介された「モック」は実践的でインパクトあっただろうと思います.トレースやトランザクション以外の使い方って? と疑問に思っていた人にはいい刺激になったのではないでしょうか.


応用アスペクトプログラミング
立堀道昭さんによる AOP の応用的な話題.全て英語のスライドが格好いい!!!! でもなぜに英語?
最初の話題はユニットテストAOP (AspectJ) を活用するテクニックの紹介.悪くはないものの,ダイコン時代を生きる我々にはちょっと魅力に欠ける応用だったかも.
次は AOP を使ってデザインパターンを実装するというテクニックの紹介.例として AOP 的オブザーバー・パターン実装の説明が.これはとても面白い!!!!
ネタ元は Jan Hannemann と Gregor Kiczales によるOOPLA (うーぷすら) 2002 の「Design Pattern Implementation in Java and AspectJ」らしいです.これは要調査です.
最後は AOP によるリファクタリングのテクニックについて.コードの重複をアスペクトにより取り除いていく過程が具体的に示されました.なるほどねー.AOP というと,どうしても様々なクラスにまたがる横断的関心 (crosscutting concern) の実装に感心がいってしまいがちですが,ここでの使い方は一つのクラスの中の,様々なメソッドにまたがる横断的関心にアスペクトを使うというもの.
このところ,S2AOPなどの動的なタイプの方に多くのメリットを感じていたので,AspectJ を使う場面がイメージできなかったのですが,立堀さんの話を聞いていて,まだまだ使いどころはあるんだと考え直しました.
どんな技術でも奥は深いんだなぁと改めて実感.っていうか,なんでみんな頭いいんだろう? それに引き替え自分は... 残念!!!!